衛生管理者試験を受験したいけど、自分にはその資格要件を満たしているのかわからない場合は事前に確認する必要があります。
第一種・第二種の違いのとその受験資格についての解説です。
衛生管理者試験とは|第一種・第二種の違い
衛生管理者には、第一種と第二種が存在します。
それぞれで権限に違いがあることから、受験前にしっかり確認する必要があります。
どのような違いがあるか見ていきましょう。
第一種衛生管理者の役割とは
第一種と第二種の業務内容は基本的に同じです。
しかし、第一種衛生管理者はすべての業種に対応できるのに対し、第二種衛生管理者は対応できる業種が限られてきます。
第一種衛生管理者は資格の中でも上位に位置することになります。
難易度は第一種の方が高いですが、ゼロから勉強を始めて合格するまでの労力に大きな差はないので、可能であれば、すべての業種に対応できる一種衛生管理者の資格取得を目指すのがおすすめです。
第二種衛生管理者の役割とは
第二種衛生管理者は有害業務との関連が比較的少ない情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業など一定の業種の事業場においてのみ対応可能となります。
農林畜水産業、鉱業、建設業などをはじめとした有害業務を行うことも多い業種では、第二種資格では衛生管理者になることはできません。
そのため、このような業種へ衛生管理者として就職を希望する場合は第一種衛生管理者の取得を目指した方がいいでしょう。
<第二種免許で対応できない業種>
農林畜水産業、鉱業、建設業、製造業(加工業を含む)、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、運送業、自動車整備業、機械修理業、医療業、清掃業
衛生管理者の受験資格は実務経験が必要
受験には労働衛生に関する一定の実務経験を必要とします。
詳細については安全衛生技術試験協会HPにて受験資格の有無を必ずご確認してから申し込んでください。
様々な受験資格がありますが、その中でも代表的な受験資格としては以下のものとなります。
大学(短期大学を含む)又は高等専門学校卒業後、1年以上実務経験
短期大学を含む大学、又は高等専門学校を卒業後、1年以上の労働衛生の実務に従事した経験を有する必要があります。
この条件を満たして受験する場合、卒業証明書と事業者証明書の提出が必要となります。
高等学校または中等教育学校卒業後、3年以上の実務経験
高等学校、又はは中等教育学校の卒業であっても受験できます。ただし、この場合労働衛生の実務に従事した経験を有する必要があります。
この条件を満たして受験する場合、卒業証明書と事業者証明書の提出が必要となります。
10年以上の実務経験
学歴に関係なく労働衛生の実務経験が10年以上の労働衛生の実務に従事した経験を有する必要があります。
この場合の提出書類は事業者証明書のみが必要となります。
上記以外にも衛生管理者試験の受験資格として様々な条件があります。
そのため、詳しくは安全衛生技術試験協会が発表する最新の情報を必ず確認してください。
衛生管理者|第一種・第二種どっちか迷ったら…「比較してみる」
第一種を受験しようか、第二種を受験しようか迷われている人は多いと思います。
これに関しては、「大は小を兼ねる」的な考えでいけば、おすすめは「第一種」です。
上記で解説した通り、第一種と第二種では対応できる業種の範囲が変わります。
対応できる業種に制限のある「第二種」より、全業種に対応できる「第一種」を取得しておいたほうが、昇給・転職などにも役立つ可能性があります。
衛生管理者|第一種と第二種の試験範囲の違い
第一種と第二種の試験範囲の違いについては、
第一種衛生管理者|5科目
「関係法令(有害業務)」「関係法令(有害業務以外)」「労働衛生(有害業務)」「労働衛生(有害業務以外)」「労働生理」
第二種衛生管理者|3科目
第二種は(有害業務)2科目を除く3科目となります。
衛生管理者|第一種と第二種の勉強時間の違い
試験範囲が違うため、当然勉強時間も変わってきます。
一般的には「第一種で100時間」「第二種で60時間」と言われています。
当然予備知識などで、人によって必要な勉強時間に増減はありますので参考までに。
衛生管理者|第一種と第二種の難易度・合格率の違い
第一種・第二種衛生管理者の難易度として、わかりやすいのが合格率を比較してみること。
「第一種」は平均して約50%の合格率。
「第二種」は平均して約60%の合格率となります。
条件や環境が許されるのであれば第一種がおすすめ
上記の比較の通り、「第一種」と「第二種」の受験にかかる労力は、「第二種」のほうが少ないでしょう。
しかし、そこまで大きな差があるわけではありません。
この少しの差が許されるのであれば、第一種取得を目指してみてはいかがでしょうか。
まとめ|衛生管理者試験受験前に必ず受験資格があるか確認しよう
第一種・第二種衛生管理者試験を受験する前に、「どちらを受けるか」「受験資格はあるか」をしっかり確認して勉強を始めましょう。
衛生管理者試験について勉強方法などをまとめた記事が下記にまとめてありますので、そちらもあわせて読んでみてください。
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